緑のパロ渓谷を見下ろす断崖に建つパロ・タクツァン、タクツァン僧院

物語

タクツァン僧院の歴史と伝説

伝説

グル・リンポチェ(パドマサンバヴァ)と雌の虎

伝承によれば、8世紀、密教の偉大な導師グル・リンポチェ(パドマサンバヴァ)は 雌の虎の背に乗ってこの断崖へ飛来し、現在タクツァン・センゲ・サムドゥプと呼ばれる瞑想窟で 「3年と3か月、3週間と3日、そして3時間」のあいだ瞑想を重ね、土地の魔を鎮めたと伝えられています。 タクツァンという名は「虎の棲み処」を意味します。この聖地は、 虎にまたがるグル・リンポチェの忿怒の化身ドルジェ・ドロロと結びつけられています。

創建

聖なる窟から僧院へ — 1692年

僧院の伽藍は1692年、ブータンの第4代ドゥク・デシ(世俗の統治者) ギャルセ・テンジン・ラブゲによって創建されました。グル・リンポチェの 転生と信じられていた人物です。伽藍は瞑想窟をそのまま囲むように建てられ、中心となる 2階建ての堂は1694年に完成し、落慶法要が営まれました。僧院は、 グル・リンポチェの八つの化身にちなみ、「八つの名を持つグルの聖堂」として師に捧げられています。

1998年4月19日

火災、そして再建

1998年4月19日、火災が中心となる建物を大きく損ない、かけがえのない仏画や仏像、 宝物が失われ、僧侶1名が命を落としました。原因は最終的に特定されておらず、電気系統の不具合、 あるいはバター灯明が布の掛け物に燃え移った可能性が指摘されています。ジグミ・シンゲ・ワンチュク 国王のもと、政府は約1億3,500万ニュルタムを投じた修復を主導し、 ブータンの伝統的な技法と職人技によって2005年までに完了させました。

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